針ノ木岳、蓮華岳に登りました。
2013年 08月 15日
若い健脚の人なら両方の山を登って日帰りで山行計画を立てるようですが私たちは民宿で前泊、山小屋で一泊・・と言う2泊3日の余裕を持ったスケジュールです。60代~70代の3人組ですから。
そして、私は今回の登山のためにミレーの30リッターのザックとポール(ストック)を2本買いました。
巣鴨駅を午後1時にOさんのバン(貨物車)で出発。すぐに首都高速に入り、外環道、関越自動車道、長野道を経て、黒部峡谷の入り口、大町へ。ここの民宿で前泊。
翌朝、3時半起床。登り口の扇沢目指して出発。しかし、ガソリンが足りないことに気がつき、ガソリンスタンドを探す。何軒か当たったが7時にならないと営業しない店ばかり。
5時登山開始をあきらめ、7時までスタンドの前で待つ覚悟をしたが、あきらめきれず、インターネットで早朝営業しているガソリンスタンドを検索するとヒット。
急いでその所在地に向かって車を走らせると、道路沿いに煌々と電気看板を点けているスタンドを発見。
営業していてくれて、とても有り難かった。
今回の登山は最年長のMさんがまだ登っていない山で眺望がすばらしいのでぜひ登りたい・・・・ということで誘っていただいた。
Mさんはモンブランも登頂したし、冬の北アルプスも経験している大ベテラン。花屋でもこんな人がいるんだ・・・と感心。
今回の登山は雪渓をアイゼンをつけて登るという初体験も・・・・。

傾斜はきつく、ダラダラと長く続き、しかも滑り、かなりのハードワークだった。
Mさんより1歩ずつ、着実につま先を雪に蹴り込む「キック・ステップ」を教わったが2枚しか歯のないレンタルのアイゼンでは滑る。
雪渓の端はクレパスになって水が音を立てて流れている。
下から吹き上げてくる風は心地よいが嫌になるぐらい、長い登りだった。
お昼前に針ノ木峠にある針ノ木小屋に到着。この日の宿だ。標高2,500m。ここを起点に蓮華岳と針ノ木岳に登る。

昼食を小屋の前で済まし、ザックを置いて手ぶらで蓮華岳に向かう。
地元のガイドさんが「こんな好天気は珍しい。めったにこんな天気にはお目にかかれない。あなたたちは運がよい。」と言うぐらいの雲ひとつない最高の眺望。
なかなか、蓮華岳山頂にはたどり着けないが稜線からの眺望がすばらしく、とても楽しい登山だった。
小屋に戻ってくると宿泊者でいっぱい。みな60~70代のリタイヤされた年配の人たちばかり。
しかも相当の登山経験を持った猛者ばかり。「山ガール」やチャラい子たちはまったくいません。
この山は登山者を選ぶ「通」の山なのかもしれません。
トップシーズンの最中の山小屋。夕食は3回に分けて、済ませます。私たちは5時から。
早くから予約をし、当日の到着も早かったのでよい寝場所と早い食事時間にありつけました。
翌日、4時起床。小屋で朝食を済ませ、針ノ木岳に出発。やはり、ザックを背負わず、ストックと水だけで。

7時山頂に着く。黒部湖を眼下に見下ろす眺望は素晴らしい。360度広がる眺めはきつい登りのご褒美。
8時に小屋に戻り、ザックを背負い、下山開始。私の苦手な「くだり」が始まる。
ベテランの二人には先に行ってもらい、注意深く降りる。目の悪い私は距離感が分からず、足元がよく見えない。2本のストックがとても役に立った。買っておいてよかったとつくづく思った。
うんざりするほどの長~い、長~い「下り」。やっとの思いで扇沢にたどり着いた。
市営の無料駐車場に停めてあった車に乗り込み、大町温泉郷の「薬師の湯」で汗を流し、昼食をして一路、東京へ。下界はやはり、暑い。
楽しく、素晴らしく、ハードで・・・・・・でも、また行きたい登山でした。