産地見学会で栃木県小山市に行きました。
2015年 10月 29日
大田市場より産地さんの用意したバスに乗り、栃木県小山市に向かいます。一泊二日の見学会です。
「小山の花」は高品質なバラ、カーネーション、菊、トルコキキョウを作っています。
内容は、生産者さん、市場の担当者、小売店の人がいくつかのグループに分かれ、半日ずつ6ヶ所の圃場を二日にわたり、見学するものです。とても真面目な勉強会でした。
私が面白いと思ったのはトルコキキョウの生産者さんが私たちと一緒にバラやカーネーションの生産者さんの圃場を廻ったことです。生産者さんがお互いの圃場を私たちと一緒に見学しました。作るものが違うことで何かヒントになったり、自分の立ち位置を再認識できたり、私たち花屋が産地見学をするのと違った視点で私たちを「出汁」にして学習し、刺激を受け、共選共販の立場から相互信頼を高めることができます。
篠原さん(トルコキキョウ)の圃場。

親子で頑張っています。先日の水害でも甚大な被害を受けました。これから収穫が見込まれる苗をほとんど失いました。それでも新たに苗を購入し、荒れた床を手入れし、植えつけています。

この不屈の精神には頭が下がります。
咲き始めた薄い紫のトルコキキョウをパチリ。

渡辺さん(カーネーション)の圃場。

芽掻きをするところを見せてくれました。

セイシェル
添野さん(バラ)の圃場。

だいぶ、暗くなってきました。バラ:ピンクレースと添野さん。

タージマハル

こちらのバラはロックウール栽培。土は使わず、肥料も液肥でシステム管理されています。
床土の高さはやや高めになっていて摘花する中央部分の茎の他に、両脇に枝が伸びています。これは光合成の為の枝で花が咲いても除去してしまいます。
圃場の中はきれいに清掃、整理整頓され、気持ちの良い温室でした。
この日はこれで終了。会館に戻り、宴会場で食事をご馳走になりました。そのあとは居酒屋に行ってささやかな二次会。プライベート丸出しの意見交換をしました。宿泊は小山駅前のビジネスホテルシングルルーム。残念ながら、温泉はありません。
翌日も生産者さんの車に分乗して「圃場めぐり」です。
葛生さん(バラ)の圃場。

私が今回の圃場めぐりで一番興味を持ったバラ「リベルラ」
ダマスクの香りのする淡い紫のスプレーバラ。花弁の巻きの厚さも魅力です。


アーリエス

サラ

ロイヤルウェディング
狐塚さん(トルコキキョウ)の圃場。

こちらは来年3月の繁忙需要期用の作付け。

こちらも芽掻きを見せてくれました。花の高さをそろえ、開花とツボミのバランスを整えるのはこのような手作業の積み重ねです。
岸さん(カーネーション)の圃場。

出荷はまだ先の固めの花たち。

オレンジのパレオ

シックな赤 ドバイ

wフェスティバルテッシーノ

定番の赤はアンダルシア。
会館に戻り、昼食を頂いた後は意見交換会。

生産者、市場担当者、花屋それぞれの立場で意見交換をしました。
そして、濃密なお勉強の産地見学会は無事終了。
私にとってはあまりなじみのない産地だっただけにとても有意義なひと時でした。