ボンちゃんご苦労さま
2005年 12月 20日
エンジンが冷えていると坂道が上がれない(キャブレターがもうだめ)のと、もう次の車検が排ガス規制で通らない事から厳冬を迎える前に代替することにしました。
10年間よく働いてくれました。丈夫で便利な車です。初代ボンちゃんも10年使ったので「三代目ボンちゃん」を加えるとたぶんボンゴトラックに30年乗ることになるのでしょう。
今度がたぶん「最後のボンゴトラック」になるのでしょうね。
1972年に父に買ってもらって乗り始めた「フォルクスワーゲン」(かぶと虫)、その後、自分で買った「カブリ・オ・レ」、そしてゴルフ4台と1990年までにオレンジ、赤、ブルー、白、白、ブルーと6台乗ったフォルクスワーゲンより長いキャリアになってしまいました。
さすがに今回の別れはセンチメンタルになりました。
このトラックがただの「機械」には思えなくなってしまったのです。
10年前の代替の時はドライだったのに・・・・。
ふと、自分が「ヤナセのセールスマン」だった時の「或るお客様」を思い出してしまいました。
そのお客様は小学校の美術の先生で高齢の方でした。ユニークで愛に満ちた、いつもニンニクの臭いのするバイタリティ溢れる方でした。
子供のいないご夫婦で、仲のよい奥様と車で山に行くのが趣味でした。
「ゴルフ」を納車して下取りのぼろぼろになった「スバル」(それこそ10年は乗っている)を受け取ろうとした時、突然一升瓶を持ってきて、スバルにお酒をかけながら、泣き出してしまったのです。
私はびっくりするやら、おかしいやら、笑いをこらえるのに必死でした。
でも、今、私もその気持ちがよく分かります。分かる歳になったのですね。
私も、泣きはしませんでしたが、「ありがとう、ご苦労さん」と声をかけながら、お酒をかけている自分がいました。
自分もこんなことになるなんて、あの時、笑いをこらえていた自分が未来の自分の姿を見てどう思ったでしょう。
さて、新しい「ボンちゃん」は「トレビアン!」です。とても運転しやすく、乗用車を操作しているように快適で久々に「運転」が楽しいです。
エンジンもパワーアップしたし、サイズもちょっと大きくなりました。車庫入れが難しくなりました。でも、大満足です。大きなおもちゃをもらったようです。(買ったのですが・・・)